昨季三冠王者のG大阪が下した決断 エース宇佐美が主戦場を離れた理由

左サイドでの起用で無得点

 

 試合開始からクラブでは、見慣れぬポジションに背番号「39」の姿があった。青黒のエースは、新たな位置で奮闘を見せた。

 ガンバ大阪のFW宇佐美貴史は16日、1-2で敗れたアウェーFC東京戦で、チームを勝利に導く得点を挙げることができなかった。この日、クラブでは今季初となる4-2-3-1システムの左サイドで先発出場した。だが、両チームを通じて最多6本のシュートを放ちながらも不発に終わると、試合後の宇佐美は険しい表情を崩さなかった。

「東アジア杯でも点を取れなかったし、シュート精度を上げないと」

 前半は見せ場なく折り返したものの、後半2分にはサイドチェンジからFWパトリックの同点弾の起点となり、同8分にはボックス内で強烈な左足シュート。10分には中央エリアで3人抜きのドリブルを披露するなど、要所でその存在感を放った。

 しかし、勝ち点を持ち帰ることはできなかった。

「サイドでのプレーとなったが、中央からシュートを狙う意識は常にある」

 そう話す通り、左サイドから中央に切り込んで再三シュートを放つなど、得点への積極性を失うことはなかった。ただし、ゴールから距離が離れたことで攻撃への自由度は減り、必然と守備の負担が増えたのも事実だ。

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