初戦の日本の最大の問題は「どっちつかず」 “臆病な集団”が2戦目以降に生まれ変わるには

「ここで終わるようなチームではない」

 

 最大の問題は“どっちつかず”だったことだ。

 この日の試合展開を8年前の2006年のドイツ大会・オーストラリア戦(1-3)と重ね合わせた人も多いだろう。オーストラリア戦でも高い位置からプレスに行くのか、それとも低い位置でブロックを作るのか、ハッキリしなかったことが、守備の崩壊を招いた。

 ギリシャ戦は19日(日本時間20日)に迫っている。コートジボワール戦の日本はリスクをとろうとしながらも、実はリスクをとることを恐れている、“臆病な集団”だった。長谷部は「自分たちのサッカーができなかった」と悔やんだが、それならばヤヤ・トゥーレのマークを捨てるというリスクを冒さなければいけなかった。

 もう迷っている暇はない。幸いにして、ギリシャにはヤヤ・トゥーレもドログバもいない。コートジボワール戦でできなかった、高い位置からのプレスがハマる確率は高い。むしろ、今さら、付け焼き刃で戦い方を変えたところで、良い結果は期待できないだろう。

「自分たちはこんなもんではないと思っているし、ここで終わるようなチームではないと思っている」(吉田)

 これまでザックジャパンは先制されて、攻撃的に戦うしかなくなったときに底力を発揮してきた。むしろ、先制されないと目が覚めないのか? と思ってしまうほどに。だから初戦で喫した黒星は、“1点”を先制されたと思えばいい。1点とられても2点とって勝つ――。まずはギリシャ戦で“同点”に追いつきたい。

【了】

北健一郎●文 text by Kenichiro Kita

 

※ワールドカップ期間中、サッカーマガジンゾーンウェブが記事内で扱うシーンやデータの一部はFIFAワールドカップ?公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』で確認できます。
詳しくは、「LEGENDS STADIUM 2014 – FIFAワールドカップ公式動画」まで

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