湘南×RIZAPの全貌 チーフトレーナーが語る「結果にコミットする」革新的プロジェクト
日本人選手は膝下、膝周りを使うのが上手い反面、怪我しやすいなどのデメリットも…
では、管野氏はRIZAPのノウハウをどのようにサッカーのトレーニングに落とし込んでいるのか。チーム練習と並行し、怪我のリスクを回避しながらの個人メニューの実施は、ダイエットとは異なるスポーツならではの難しさがあるという。
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「RIZAPが身体作りのベースにしているのは、『運動(トレーニング)』『食事』『寄り添い』です。サッカーの現場における大きな違いは、コンセプトではなく手段。食事、運動、寄り添いでサポートするというコンセプトは変わりませんが、選手に必要なトレーニング、選手に必要な食事、選手のパーソナリティーに合わせた自分の在り方や人との接し方が大事になります。RIZAPであれば、例えば『糖質を控える』『筋トレをやる』となりますが、サッカーのパフォーマンスが上がるための食事の摂り方、トレーニング方法を個別に作っていく形です。
ダイエットをはじめとしたボディーメイクは、お客様とトレーナー(RIZAPではカウンセラーと呼ぶ)の間でおおよそ全てが完結する関係性なので、比較的チャレンジしやすい環境と言えます。一方で選手の場合、チーム練習や試合があるなかで個別トレーニングを行う必要があります。例えば、選手に伝えたいことが100あったとしても、今は10にしておこう、20にしておこうだったり、トレーニングの強度、負荷などはとても気を遣っています。なかには試合の結果や感触がふるわない場合に、疲れていてもトレーニングすることでストレスを解消しようとする選手もいるので、メディカルトレーナーやコーチと現状の疲労感やコンディションの状態に関して、密にコミュニケーションをとっています」
サッカー選手の一般的なイメージは、走力や俊敏性が優れているのに対し、ジャンプや柔軟性は必ずしも得意分野ではない、といったところか。なかでも、日本人選手は“膝周り”に特徴があると管野氏は話す。
「正直、『サッカーに必要な筋肉』と限定するのは非常に難しいです。例えば、GKとFWでもトレーニング方法は変わってくるので、選手別、ポジション別で考えています。日本人のサッカー選手は、膝下、膝周りを使うのが上手で、強いのが特徴だと思います。敏捷性や細かい動きの素早さは大きなメリットである反面、パワーを出しきれないことや怪我しやすいという部分では、膝を使うことでのデメリットも日本人特有と言えるかもしれません」