レッズが5試合ぶりの勝利 日本代表コンビ不在に代役梅崎が爆発
1得点1アシストの活躍で新潟撃破に貢献
ファーストステージ優勝の浦和が5試合ぶりの勝利で反撃の狼煙を上げた。12日のアウェーの新潟戦でレッズは先制点を許しながら2-1で逆転勝利。負のサイクルを打ち破った。
東アジアカップで輝きを見せたMF武藤雄樹とFW興梠慎三がコンディション不良で欠場する中、チームを助けたのがMF梅崎司だった。セカンドステージ開幕節の松本戦以来のスタメン出場に「久々のスタメンを楽しもうと思った」とピッチに飛び出した。0-1ビハインドで迎えた前半26分、背番号7は左サイドで2人に囲まれながら鮮やかなターンでスペースを作ると、「イメージで上げた」というクロスにFWズラタンがダイビングヘッドで飛び込んで同点ゴールを挙げた。くしくも、日本代表コンビが欠場したことにより、スタメンに起用された2人が生んだゴールだった。
そして、後半31分にはチームを勝利に導くゴールを決めた。MF青木拓矢が素早くフリーキックを蹴ると、FW李忠成が相手を引きつけて梅崎にパス。前方にスペースを得た梅崎は「自分の感覚でキュッと持ち出す」と、ゴール右隅へ強烈な右足ミドルを一閃。「蹴った瞬間に入ったと思った」という一撃が、チームを5試合ぶりの勝ち点3へ導いた。
チームが苦しいときの節目になる試合で、ゴールを決めてきたのが梅崎だった。2011年、残留争いに苦しんだ浦和は、ゼリコ・ペトロヴィッチ監督をシーズン途中で解任。後任に堀孝史コーチが昇格した最初の試合になったアウェーの横浜戦で、強烈なミドルで貴重なゴール。チームも勝利し、J1残留へ大きな勝ち点3を得た。今季のファーストステージで優勝を決めた第16節の神戸戦でも、貴重な先制ゴールで無敗でのステージ優勝をグッと引き寄せた。ここぞ、という時に決める男が、この日も大きな仕事をした。
年間順位で首位に立つ広島が破れ、年間での勝ち点は並んだ。ファーストステージの快進撃がウソのようにセカンドステージで苦戦していた浦和だが、「今日は自分で決めたいと思っていた」と語った梅崎が、再びチームを上昇気流に乗せた。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images