名門ミランの“怪人”、伝説の80m独走ドリブル弾に再脚光 「クレイジー」「真のビースト」
1995年バロンドール受賞のウェア、驚異の“一人カウンター”を動画で回顧
数々のスーパースターが在籍し、1980年代後半から長く黄金期にあったACミランで、90年代中盤から一時代を築いたのが元リベリア代表FWジョージ・ウェアだ。
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フランスのモナコとパリ・サンジェルマン(PSG)で活躍していた身長185センチのストライカーは、95年夏にオランダの名FWマルコ・ファン・バステンの後釜としてイタリアの名門ミランに加入した。当時、世界最高峰リーグと謳われたセリエAでも、抜群の身体能力を武器に実力を発揮。同年にアフリカ人選手として史上初のバロンドール(欧州最優秀選手賞)を受賞し、FIFA年間最優秀選手賞も受賞するなど、世界の頂点に君臨した。
そんな“リベリアの怪人”の異名を持つウェアを代表する伝説のプレーが生まれたのは、ミラン加入2年目の96年9月8日のヴェローナ戦だった。背番号9をつけたウェアが自陣ペナルティーエリア内で相手のボールをカットすると、そこからスピードに乗って“一人カウンター”を発動。センターサークル付近で相手二人に挟まれるも、軽やかにターンをしながら振り切りさらに前進していく。目の前を阻もうとした相手DFを今度は“裏街道”で抜き去って、敵陣ペナルティーエリアに侵入。最後は必死に追走する相手を尻目に右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。
サッカー史に残る驚異の“80メートル独走ドリブル弾”の動画を、ミラン公式インスタグラムやツイッターが10月1日のウェアの52歳の誕生日に合わせて公開。返信欄には「真のビースト」「レジェンド」「なんてゴールだ」「マジック」「ウェアによるクレイジーなゴール」「昨日のことのように覚えている」など、ファンから称賛の声が上がっていた。
ウェアは2000年1月までミランに在籍し、セリエAで114試合46得点を記録。二度のスクデット獲得に貢献した。03年の現役引退後はアメリカで生活していたが、政治の世界に身を投じ、昨年末には母国リベリアの大統領に就任している。また、三男のティモシー・ウェアは現在18歳で、アメリカ代表としても活躍。父の古巣PSGで将来を嘱望される存在となるなど、その威光は今も健在だ。