飛躍誓う若き日本の主将 リオ五輪を目指す遠藤が初代表で得た糧と課題

定位置争いに名乗り

 日本代表のボランチといえば、W杯で2大会連続主将を務めたMF長谷部誠(フランクフルト)と日本代表歴代最多の152キャップを誇るMF遠藤保仁(G大阪)という2人の聖域だった。ハリル監督就任以降は遠藤保が外れ、新たな人材探しが始まっている。遠藤航は、ゲームのコントロールが求められる重要なポジションでのプレーに、「結構、間で受けたりとかはできたと思う」と、一定の手応えも感じているようだ。
 それでも「やっぱりFWに(パスを)つける所。前に運んで永井(謙佑・名古屋)くんに出せたシーンとかも、ちょっと(パスが)短くなっていたので、そういうところはまだ自分の中では、もっとし っかり通せたかなという印象」と課題を口にした。
 A代表デビューとなった初戦の北朝鮮戦では、開始3分に右からのクロスで武藤雄樹(浦和)の初得点をお膳立てした。1対1の守備でも安定したパフォーマンスを継続。チームは不安定な飛行を続けた中で、遠藤は3試合全てにフル出場した。大会前、ハリル監督が「右サイドバックで国内の選手を代表で見たことありますか?」と語るなど、人材不足を懸念していた右サイドでもレギュラー候補に一躍名乗りを上げた。
 今後は、五輪を目指すU-22日本代表でもアジア勢との戦いが続く。悔しさにじむ東アジア杯を糧に、遠藤はさらなる飛躍を誓った。

【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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