代表デビューから2戦連発の武藤が東アジア杯得点王 人生を変えた1年

大会最下位のハリルジャパンの光明に

 鮮烈デビューの勢いは止まらなかった。日本代表MF武藤雄樹(浦和)は、9日の東アジアカップ第3戦の中国戦で、初戦の北朝鮮戦に以来のスタメン出場すると、0-1ビハインドの前半終了間際の41分に同点ゴールをマーク。日本代表デビューから2試合連続ゴールとなった。また、このゴールによって大会得点王にも輝いた。
 2日の大会初戦の北朝鮮戦が、日本代表デビューだった。すると、開始3分で右サイドから遠藤航(湘南)が上げたアーリークロスに左足で合わせてゴール。初出場、初スタメン、初シュート、初ゴールの強烈デビュー弾を決めた。
 この日のゴールも、武藤の代名詞となりつつある「ワンタッチ・ゴール」だった。DF槙野智章(浦和)のスルーパスに左サイドを駆け上がったDF米倉恒貴(G大阪)が抜け出すと、早いグラウンダーのクロスに対してニアサイドに飛び込んだ。体を倒しながら右足で合わせると、中国ゴールを射抜いた。今季、浦和での9ゴール中8ゴールをワンタッチで決めている男の真骨頂が発揮された。
 また、持ち味である献身性と運動量も光った。相手のマークを外しつつトップ下でパスを引き出し、攻撃の組み立てに関与した。ピッチ外では明るいキャラクターで積極的にコミュニケーションを取り、ピッチ内では周囲の状況を見ながら自分の動きを合わせられる調和性を持つ。この個性が、短い練習期間の中でチーム内で存在感を発揮した大きな力になったと言える。

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