アジアでの優位性を捨てたハリルジャパン データで浮き彫りになった東アジア杯最下位の真相

ブラジルW杯敗退によって下した決断

 日本は近年、韓国とともにアジアのサッカーをけん引してきた。実際にワールドカップには1998年以降5大会連続で出場し、アジアにおいては「強い日本」に勝つために「引いてカウンター」という弱者のセオリーに苦戦を強いられてきた。だが、圧倒的ポゼッション率と、最後は勝つというシナリオは変わっていなかった。

 ただし、2014年のブラジルW杯で惨敗を喫するまでは——。

 2010年のW杯王者スペインが、ブラジルW杯ではグループリーグで敗退を喫した。カテナチオからポゼッションスタイルへの変化を試みたイタリアも決勝リーグには進めなかった。一方で、コスタリカ、コロンビア、チリといった国が躍進。王国でのW杯は、中南米において強豪国相手に弱者のセオリーでスタイルを築いてきたチームや、オランダのように現実的なスタイルとしてカウンターを多用するチームが台頭した印象が強い大会となった。

 流行に敏感な日本代表は、あっさりと過去を否定して「縦に速いサッカー」、「球際に強くインテンシティーの高いサッカー」を標ぼうするハビエル・アギーレ元監督、そしてバヒド・ハリルホジッチ監督に次の4年間のかじ取りを任せた。

 

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