堀江貴文氏、海外進出のススメ 「若者よ、Jリーグよ、世界を目指せ」
世界へJを発信する
最近聞いた話ですが、Jクラブを買収できる可能性について、本気で調査している中国の企業や、投資家がぼちぼち出てきているようです。彼らは欧州の一流クラブを数百億円から1千億円規模の投資で考えています。なので、彼らにとって本当にJリーグのクラブに魅力があれば50億円から数百億円という額は十分に考えられる投資のはずです。2020年の東京五輪に向けて、日本でビジネスをしたいと考えている企業もたくさんあるはずです。
もしも、1つのクラブに数十億から百億円規模の資金が注入されると、超目玉となるような海外のスーパースターや、世界的な名将を連れて来ることができます。エンターテインメント性に富んだサッカー専用スタジアムを建設し、いろいろと面白いことを仕掛けていくことができますよね。ビジネス界で成功している人材をどんどん採用して、クラブ経営を新しい視点で任せ、成功させることだって考えられます。こうした前例が一つでもできれば、他のアジアの企業や投資家も後に続くでしょう。
そのためには、Jリーグも、それぞれのクラブも、自分たちの目指す夢をもっともっと発信していく必要があると思います。僕自身、何か事業をやろうと思った時にはいろんな人が集まってきます。自分の考えや夢をいつも言葉にしていたら、自然と人は集まって来るんです。なのでJリーグもクラブも自分たちの夢についてのメッセージを発信し続けることはとても大事だと思いますよ。
日本サッカーが世界で勝っていくためには、選手が海外でどんどんチャレンジすることは本当に大事です。同時にJリーグ自身が欧州のリーグと肩を並べられるくらいに魅力的なリーグになってほしいと思います。そのために国際化と規制緩和を進めてほしいですね。
(2015年5月23日発売、サッカーマガジンZONE掲載)
【了】
堀江貴文●文 text by Takafumi Horie
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images