トットナム、FWソン・フンミンの「697分間の酷使」に代わる韓国への“取引”とは?
10、11月の代表招集を見送らせてクラブに専念させる方針
トットナムの韓国代表FWソン・フンミンは、U-23韓国代表での6試合、A代表での2試合を終え、ようやくクラブへ帰還した。英紙「イブニング・スタンダード」は、今回ソン・フンミンを代表に送り出した代わりに、今後の招集について大韓サッカー協会と交渉の場を設けることを伝えている。
6月のロシア・ワールドカップ(W杯)を戦い終えたソン・フンミンは、インドネシアで開催された8月のアジア大会でU-23韓国代表のオーバーエイジ枠として参戦し、大会2連覇を達成。金メダル獲得で念願の兵役免除をつかみ取った。
しかし、過密日程はこれだけにとどまらない。大会終了後に韓国に戻ってそのままA代表へ合流すると、7日の国際親善試合コスタリカ戦(2-0)は後半38分までプレーし、4日後のチリ戦(0-0)はフル出場。26日間で計8試合をこなし、ロンドンへ帰還した。
記事では、アジア大会で524分間、親善試合で173分間プレーしたことについて「ボロボロにする韓国のスケジュール」と指摘。今季リーグ開幕節ニューカッスル戦(2-1)しか出場しておらず、クラブと代表チーム間で今後に向けた“取引”が行われるようだ。
トットナムはアジア大会出場を許可した代わりに、10月に予定されているウルグアイ(12日)、パナマ(15日)との国際親善試合における代表派遣の見送りを交渉するという。一方で韓国側は、11月に敵地で行われるオーストラリア戦(17日)、ウズベキスタン戦(20日)については、すでにソン・フンミンを招集せずクラブにとどめさせる考えでいるようだ。
補強せずに今季を迎えたトットナムにとって、イングランド代表FWハリー・ケインに次ぐ得点源のソン・フンミン不在は痛手だったが、兵役免除を持ち帰ったうえに10月・11月の代表招集を回避できるとなれば、十分に価値のある“貸し出し”になったと言えるだろう。
(FOOTBALL ZONE編集部)