昨季の再現なるか

　今季の現実的な目標は「昨季の再現」となるだろう。序盤には首位争いをしながら終盤に失速したとはいえ、2季連続でクラブ記録を更新する7位でフィニッシュ。欧州ヨーロッパリーグの出場権を獲得している。一方で、ホームではわずか4敗だったのに対し、アウェーでは10敗を喫するという内弁慶っぷりは、改善点の一つだ。
　2013-14シーズンにチームトップの15得点を挙げながら、負傷で1シーズンを棒に振ったイングランド代表FWジェイ・ロドリゲスが戦列に復帰。正確無比なキックが武器のMFジェームズ・ウォード＝プラウズなど新たな下部組織出身者も次々と台頭してきている。5年前まで3部リーグを戦っていた面影はもうどこにもない。主力を放出す るたび、戦力低下を危惧されてきたセインツだが、今や真の強豪クラブへの仲間入りを果たそうとしている。今年も本拠地セント・メリーズに集うファンに驚きと喜びを提供することができるだろうか。

【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images