リベンジの切り札は94億円の刺客 プレミアリーグ2015-16【マンC編】

英国人史上最高額でスターリングを獲得

 

 4900万ポンド、日本円にして約94億円。今夏、マンチェスター・シティがたった1人のプレーヤーに支払った金額だ。そのプレーヤーとはMFラヒーム・スターリング。マンCは、この20歳のイングランド人に3度のオファーを出し、獲得に全力を注いだ。

 スターリングは昨季、バルセロナへ移籍したFWルイス・スアレスに代わってリバプールのエースという重責を担った。だが、結果はリーグ戦35試合に出場して7ゴール。リバプールファンを満足させる成績を残すことはできなかった。それでもマンCは、その若さとポテンシャルを高く評価し、スターリングへの興味を 失うことはなかった。

 そして、この常軌を逸した巨額投資に至った背景には、ホームグロウン・ルールの存在もある。これは国内クラブのトップチームに、自国リーグ(イングランドとウェールズ)で育成された選手を最低8人登録しなければならないという規約だ。マンCはMFジェームズ・ミルナー(リバプール)や、フランク・ランパード(ニューヨーク・シティFC)らを放出したこともあり、規定を守るためには新たな国産選手の確保が最重要課題となっていた。

 そのため、94億円というイングランド人史上最高額の移籍金でスターリング獲得に踏み切ったと伝えられている。マンCは4-2-3-1システムを基本としているが、才能あふれる若きイングランド人は、左、もしくは右サイドに入ることが予想 されている。ピッチ中央に切れ込むプレーを主とするMFダビド・シルバとの両ウイングは、マンCに攻撃のバリエーションを増やすことが期待されている。

 

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