成長と結果を求めた佐々木監督 「最後は内容よりも勝利を」

注目集める京川の起用法

「まだまだ個々に持っている甘さがある。相手にボールをプレゼントして失点する。時間のない中でファウルをして、相手に決定的なFKで仕留められた。勝負どころの厳しさを、経験のない選手たちがまざまざと経験した。1戦目もそうですが、その中で次に学んで、もっと質の高い試合をしたい」
 とは言え、所属チームではFWや攻撃的なMFを務める中で、急造サイドバックとなった京川に責任をか ぶせるのは酷だろう。佐々木監督も「守備も攻撃も、サイドバックはウインガーのような選手を何とか成長させたい。勝負に勝てなかったのは姿勢だが、取り組む姿勢は良かった」と、コンバートの狙いを語り、選手を擁護した。試合後に泣き崩れた京川だが、こうした起用をした以上、佐々木監督には彼女を精神的に立ち直らせることが求められる。第3戦に、どのような起用法を選択するかも重要なポイントの1つだ。
「最終戦は地元の中国との試合。1勝もせずに日本に帰るのはあり得ない。内容よりも勝つということだ」
 佐々木監督は、厳しい口調で8日の第3戦での勝利を誓った。タイトルを獲得することはできなかったが、3戦未勝利で終えるのと1勝でも挙げるのとでは選手たちの経験と今後に生 かせる財産は変わってくる。中国戦では、指揮官が勝負に徹した采配を振るうことになりそうだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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