丹羽が代表デビューに意欲 エアバトルもお任せ、「イメージできている」
遅咲きの苦労人が救世主だ
日本代表DF丹羽大輝は(G大阪)は、出番を今か今かと待ち構えている。6月の代表合宿で日本代表に初選出。1-1の引き分けに終わったW杯予選シンガポール戦でもメンバー入りを果たしていた丹羽は、この東アジアカップも継続して代表に招集された。出場すれば代表デビューとなる第2戦の韓国戦に向け、「僕の中ではイメージを持っている」と、すでに臨戦態勢を整えている。
初戦の北朝鮮戦、日本は後ろからロングボールを放り込み、長身FWに合わせるというシンプルな攻撃に手を焼いた。ベンチで試合を見ていた丹羽も「北朝鮮戦でああいう形で2失点。パワープ レー気味に放り込まれてやられているので、そこの改善はしていかないといけないと思う」と、北朝鮮戦を振り返った。試合後にはバヒド・ハリルホジッチ監督も「2メートルくらいある選手が2つの決定的なプレーで試合を決定づけた」と脱帽するほどだった。
韓国にも警戒すべき存在がいる。2014年9月の仁川アジア大会以来の代表復帰となるFWキム・シンウクだ。Kリーグ・蔚山現代に所属するキムは身長196センチを誇る“超”大型ストライカー。韓国も、北朝鮮戦の試合を分析して日本戦に臨むはずだ。ほころびを見せた日本DFの弱点をついてくることは容易に想像が付く。
自身は身長181センチと決して大柄なDFではない丹羽だが、「もしも、自分が出た時のイメージはできているので、逆にデカイ選 手に出てきてほしいくらい、僕の中ではイメージを持ってやっている」と、長身選手とのマッチアップに自信を見せる。代表デビュー戦の期待が懸かる一戦だが、出場すれば同時に15センチ以上も大きな相手を抑えるという重大なミッションが課せられる。
これまでにJリーグの4クラブを渡り歩き、29歳にしてようやく代表でのチャンスをつかんだ。守備に大きく課題を残す今大会の代表チームで、この遅咲きの苦労人が日本代表の救世主となることができるのだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images