失意のなでしこ新主将、中国戦で再起誓う 「最後は笑って終われるように」
「最後は笑って終われるように」
失意の中、主将としての責任を胸に気丈に言葉を発した。
人生初のキャプテンを任命される中で、2戦ともその立場の重さをプレーで表現した。ボール際で戦い、苦しい時間帯にも足を伸ばした。声を上げて手をたたき、味方を鼓舞した。それでも、チームは2連敗。あまりにも厳しい結果を突き付けられた。
試合 は、後半のアディショナルタイムに与えた直接フリーキックを蹴りこまれてのものになった。川村は「最後のファウルは絶対にいらなかった。相手よりも気持ちの部分でゴールを決めたいという気持ちが低かったのかなと。そこで守り切れなかったのも、まだまだ自分たちの実力」と厳しい言葉を残す。今大会、佐々木則夫監督が「チャレンジなでしこ」と命名したメンバーで先日の女子ワールドカップカナダ大会を経験したのは川村を含む6人。勝負に対して徹底的にこだわり、世界最高峰の戦いに挑む先輩なでしこたちの背中を見てきた。国際大会の厳しさを感じてきたからこそ、出た言葉だった。
2連敗で、大会優勝への望みはついえた。8日に中国と戦う最終戦は、なでしこジャパンとしての意地とプラ イドを懸けた一戦になる。
「勝って終わりたいですし、最後はみんなで笑って終われるように。自分たちらしく最後まで諦めずにプレーできたらと思います」
国内合宿から、重荷を背負いながら戦ってきた川村。その経験を大きな財産とするためにも、開催国の中国を相手に勝利し、最高の笑顔をはじけさせる瞬間を見せてほしい。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images