澤、宮間の領域へ なでしこ猶本が直面したアジアの壁

今大会初先発も逆転負け

 そうした日々を経てつかんだスタメンの座だった。上辻佑実(日テレ)とボランチコンビを組み、運動量豊富にピッチを動き回った。多くの局面に顔を出し、数多くボールにタッチする持ち味を発揮。川村優理(仙台)にパートナーが代わってからは、途中出場でフレッシュな川村を前線に押し出しつつ、自身は黒子に徹してバランスを取った。それでも、最後は韓国の勝負強さに屈した。
 多くのプレーに絡む運動量と、ポジショニングのセンスは示すことができた。前線へのパス精度にこそ課題を残したが、その部分が向上すれば、より大 きな存在感を示すことができる。日本女子サッカー界をけん引してきた「宮間あや(岡山湯郷)の後継者」や、「ポスト澤穂希(INAC)」と言われてきた。彼女たちの領域に少しでも近づいていくために、猶本はこれからも走り続ける。東アジアカップ未勝利のまま、日本に帰るわけにはいかない。最終戦となる8日の中国戦、結果にこだわり続ける猶本の姿がピッチで見られるはずだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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