なでしこジャパン先制ゴールも逆転負け 大会2連敗で優勝の望み消える

主導権を握るも逆転負け

 後半日本は交代はなく、前半と同じ11人でスタート。一方1点ビハインドの韓国は、なでしこリーグのINAC神戸に所属するFWチャン・スルギを投入した。
 
 後半5分には韓国のMFイ・ミナが中央から村松を交わし、日本ゴールに迫る。シュートはGK正面で、日本は救われたものの韓国が一気に攻勢に出た。後半9分、韓国主将のMFチョ・ソヒョンが中盤でボールを奪うと、そのままドリブルで独走。なでしこは守備に人数が揃っていたものの、チェは迷わず右足でシュートを放つと、これがゴール左隅に決まった。後半序盤に追いつかれ1-1となった。
 
 再び勝ち越しを狙うなでしこは12分、MF猶本が右サイドを駆け上がってきた京川にパスを送る。京川の放ったシュートはDFに直撃。ゴール前に流れたボールを田中美南が左足で狙ったがシュートは枠を捉えられなかった。
 
 流れを変えたい日本は、後半18分に今大会主将に任命された川村優理(仙台)を上辻佑実(日テレ)に代えて投入した。22分には豊富な運動量を見せていた有町がエリア内で薊のパスを受けると、相手DFに後ろから倒される。主審はホイッスルを口にしたが、判定はノーファールだった。
 
 なでしこジャパンは後半27分には、DF薊に代えてFW菅澤優衣香(千葉)を投入。左サイドMFだった中島を左サイドバックへ、FW有町をサイドMFにシフト、より攻撃的な布陣へ変更し、勝ち越しゴールを狙った。その直後の28分、柴田からオーバーラップした京川へ絶妙なタイミングのパス。右サイドの高い位置でボールを受けた京川は、DFを一人かわすと、柴田へマイナスのクロスでお膳立て。あとは蹴りこむだけというボールを柴田は空振り、絶好のチャンスを逃した。
 
 後半36分、有町に変えてMF横山久美(長野)を投入。佐々木監督はこのタイミングで最後の交代枠を使い切った。同42分、中島がゴール前やや左サイドからフリーキックを直接狙ったが、シュートはクロスバーを越えた。共に勝ち越しゴールを狙うゲームはオープンな展開になり、アディショナルタイムにゴール前左サイドでフリーキックを与えると、韓国MFチョン・ガウルも直接蹴りこまれて痛恨の2失点目。試合はこのまま1-2でタイムアップとなった。
 1日の北朝鮮戦に続き、2連敗となったなでしこジャパンは、大会初勝利を懸けて8日の開催国・中国との一戦に臨む。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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