なでしこジャパン先制ゴールも逆転負け 大会2連敗で優勝の望み消える

3人がフル代表デビュー

 4日、なでしこジャパンは中国・武漢で東アジアカップ第2戦の韓国戦に臨んだ。前半30分に中島依美(INAC)が先制ゴールをマークするも、後半5分に同点ゴールを許した。勝ち点3を目指して押し気味にゲームを進めた日本だが、逆に後半終了間際にフリーキックを直接決められて敗戦。東アジアのライバルを相手に2連敗という厳しい現実を突き付けられた。この結果、韓国が勝ち点を6に伸ばし、日本は優勝の可能性がなくなった
 佐々木則夫監督は初戦からメンバーを9人入れ替える大幅な変更を施し、この一戦に臨んだ。ボランチで猶本光(浦和)がスタメン出場したほか、GK山下杏也加(日テレ)、DF村松智子(日テレ)、MF柴田華絵(浦和)の3人がフル代表デビューを果たした。女子ワールドカップカナダ大会の登録メンバー10人をスタメン起用した韓国に対し、日本はDF田中明日菜(INAC)1人のみ。経験と実績で上回る相手に対し、フレッシュな力で対抗した。
 試合開始から最初のシュートは日本。前半4分に、初戦に続いて右サイドバックで先発起用された京川舞(INAC)のパスをペナルティーエリア内で受けたFW有町紗央里(仙台)が反転してシュート。これは力なくGKにキャッチされた。
 
 6分、この日先発起用された村松智子(日テレ)が自陣で、ボールを失う。韓国FWチャン・ソルビンがGKと1対1となる大ピンチを迎えたが、自身で必死に戻った村松と左サイドバックの薊理絵(ASエルフェン埼玉)がカバーに入り日本は窮地を脱した。4失点を喫した北朝鮮戦からディフェンスラインは3人を入れ替えたが、この試合でも序盤から守備で不安な一面を見せてしまった。
 日本は縦パスを相手に奪われるシーンが目立ち、中々リズムのある攻撃を仕掛けることが出来ない。試合前に、佐々木監督が「かなりボールは動かされるんじゃないかなと。(韓国の)ポゼッションの質は高い」と警戒していたその言葉通り、やや韓国が優位に試合を進めていく。
 
 それでも前半30分、日本は先制に成功する。コーナーキックの流れからFW田中美南(日テレ)が競り合ってこぼれたボールがMF中島依美(INAC)のもとへ。中島が右足を一閃すると、相手DFにわずかに当たって、コースが変わったシュートがゴールネットを揺らした。負傷離脱の小原由梨愛(新潟)に代わって追加招集された「背番号2」が、貴重な先制ゴールをなでしこにもたらした。
 前半終了間際は同点ゴール狙う韓国の攻撃を受ける時間帯が続いたが、バックラインが耐えて無失点をキープ。1-0のリードを保ってハーフタイムを迎えた。

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