エースは“キコ様”

　一方で、このポジションは、東アジアカップメンバーを含めた超激戦区でもある。やや手薄な感があるサイドバックという意味では、北川ひかる（JFAアカデミー福島）と清水梨紗（日テレ）の2人がクローズアップされる。北川は今季、特別指定選手として浦和でプレーしているが、すでに左サイドバックのレギュラーをつかんでいる。キック力のある左足でのクロスに加え、相手を置き去りにするスピードや当たり負けしないフィジカルは、なでしこリーグの中でも輝きを放っている。清水の無尽蔵のスタミナで右サイドを上下動するプレーも、上の世代で十分に通用するはずだ。
　そして、エースとして期待されるのがFW清家貴子（浦和）だろう。 抜群のスピードと強気なドリブル突破で、昨季はスーパーサブとして浦和の年間優勝に貢献した。今季はレギュラーを獲得し、ここまでリーグ5得点を挙げている。浦和のサポーターからは、その名前の読みから「キコ様」と呼ばれて人気を博している。まだまだ粗削りだが、一芸に秀でる存在という意味で期待は大きい。
　他にも、クレバーなプレーが光り日テレでレギュラーを獲得しているMF隅田凛や、センターバックもサイドバックも高いレベルでこなすDF乗松瑠華（浦和）なども候補に挙がってきておかしくない存在だ。