武藤が代表初出場初得点もほろ苦デビュー 「反省すべき点は多々ある」
大ブレーク中の勢いそのまま
日本のニューヒーローとなるはずだった、26歳の代表デビューは、ほろ苦いものとなってしまった。MF武藤雄樹(浦和)は、自身初のA代表のピッチに立ち、前半3分に代表初ゴールを決めた。
しかし、格下北朝鮮を相手にまさかの逆転負け。ピッチの上で躍動したが、その活躍もむなしく、初の代表戦で勝利で飾ることはできなかった。
日本代表は2日、中国・武漢で行われた東アジアカップ初戦で北朝鮮と対戦。バヒド・ハリルホジッチ監督からスターティングイレブンに抜てきされた武藤は、同じくA代表デビュー戦となったDF遠藤航(湘南)のクロスに合わ せ、ゴールネットを揺らした。試合開始からわずか3分での出来事だった。J1ファーストステージを無敗で制した浦和で、チームトップの9得点を挙げるなど、まさに大ブレーク中のアタッカーは、その勢いを代表の舞台にもそのまま持ち込んだ。
ゴールが決まると、チームメートからの祝福を受け、笑顔もはじけた。だが、後半に入り、北朝鮮のパワープレーに苦しんだ日本は、守備陣が持ちこたえきれず2失点。トップ下で起用された武藤も攻撃では再三チャンスに絡んでいたが、追加点を奪えず。試合後、守備での貢献が足りなかったことを反省した。
「ゴールがすぐ決まったこともあって、自分たちもチャンスを作ってましたが、2点目を決め切れなかったことがあのような結果になってしまいました 。相手にも押し込まれてしまいましたし、もう少しセカンド(ボール)を取るなど、やれることがあると思いました」
ハリル監督の抜てきには得点という結果で応えてみせた。「これからもゴールに絡みたい。連係については、トップ下のポジションで、多少不安もありましたが、ゴールを決めたことで余裕も出ました」と振り返った。武藤の先制点からしばらくの間は日本のリズムで試合が展開した。それでも、暑さの影響からか、徐々に日本の選手の足が止まる場面が目につくようになると、ペースは完全に北朝鮮のものとなった。