ピルロが不良債権と化したバロテッリにエール 「欧州でトップに戻れる」
悪童を気遣うマエストロ
今夏の移籍市場で不良債権と化しているリバプールのイタリア代表FWマリオ・バロテッリに対し、イタリアのマエストロがエールを送っている。イタリア紙「コリエレ・デロ・スポルト」が伝えた。
今夏、ユベントスからアメリカのニューヨーク・シティFCに移籍したイタリア代表MFアンドレア・ピルロは「マリオはまだまだヨーロッパで有数のFWになれる」と、悪童の復活に期待を懸けた。
「彼は今までに出会ったことのないキャラクターの持ち主だ。確かにマリオは今までにいくつかの過ちを犯してきたが、来シーズンに自分のプレーを取り戻してくれることを願っているよ。なぜなら、マリオ・バロテッリは技術的にも優れたヨーロッパのトップになるポテンシャルを持った男だからだ」
そして、インタビューではイタリア時代の思い出も語っている。「カルロ・アンチェロッティがチェルシーの監督だった時に、もうあとはイングランドへ出発するだけということがあったんだポール・スコールズ(元イングランド代表)は、いつも僕の憧れだった」と、過去にプレミア移籍間際だったことを明かした。
また、今までのキャリアで最悪な思い出を問われると、こう答えている。
「イスタンブールでリバプールと戦ったUEFAチャンピオンズリーグ決勝(2004-05シーズン)だね。3点をリードして、もう僕らがタイトルを獲得するのは間違いないだろうと思っていたんだ。だが、現実は……。とはいえ、あのゲームから学ぶものは多かった。それ以来、レフェリーが最後の笛を吹くまで勝利は決定しないんだと理解したよ」
穏やかな語り口ながら、バロテッリの才能に疑いがないことを語ったピルロ。リバプールで居場所を無くしつつある悪童は、マエストロの期待に応えられるだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images