またも格下に“まさか”の結末 ハリルジャパン東アジア杯初戦で逆転負け

指揮官が嘆く準備不足

 またも“まさか”の結末が待っていた。日本代表は、6月のW杯予選シンガポール戦の引き分けに続き、格下に後塵(こうじん)を拝した。
 バヒド・ハリルホジッチ監督は試合後、多くを語らなかった。日本代表は2日に中国・武漢で行われた東アジアカップの初戦の北朝鮮戦で1-2で逆転負けを喫した。
 開始早々の3分にA代表初選出の武藤雄樹(浦和)のゴールで先制したものの、後半に2失点を喫した。FIFAランク50位の日本に対し、北朝鮮は129位。格下相手に、まさかの逆転負けで黒星スタートとなった。
 大会前から準備期間の少なさや、中国のグラウンド状態の悪さを懸念していたハリルホジッチ監督は「試合前に言い訳をするが試合後にはしない」と語っていた。だが、その言葉とは裏腹に、チームの準備不足を嘆いていた。
 
「(試合について)分析するのは簡単だが、フィジカル的に準備ができていなかった。かなり決定的なチャンスがあったが、仕事をしきれなかった」
 失点シーンはいずれも、相手の長身FWパク・ヒョンイルの高さを生かした北朝鮮のパワープレーによるものだった。1点目は主将の森重真人(FC東京)がパクに競り負け、落としたボールをリ・ヒョクチョルに豪快にたたきこまれた。そして、逆転ゴールとなった2失点目では、左サイドからクロスボールが入ると、槙野智章(浦和)に競り勝ったパクにヘディングシュートをねじ込まれた。
 ハリル監督も「2メートルくらいある選手が2つの決定的なプレーで試合を決定づけた」と、殊勲の北朝鮮FWの活躍をたたえた。
 メンバー発表の会見で、選手たちには「野心を見せてほしい」と強調していた指揮官。その点についても「しっかり(野心を)見せたと思う」と振り返るが、「フィジカル的な問題で制限されてしまった。選手はすごく疲れていたのでフィジカル的な忍耐ができなかった」と、準備不足だったことも認めている。
 連覇を狙う今大会、3試合の短期決戦を戦う上で、日本にとって手痛い敗戦となった。中2日で迎える宿敵・韓国との一戦で、意地を見せることはできるだろうか。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング