「(試合について)分析するのは簡単だが、フィジカル的に準備ができていなかった。かなり決定的なチャンスがあったが、仕事をしきれなかった」 失点シーンはいずれも、相手の長身FWパク・ヒョンイルの高さを生かした北朝鮮のパワープレーによるものだった。1点目は主将の森重真人(FC東京)がパクに競り負け、落としたボールをリ・ヒョクチョルに豪快にたたきこまれた。そして、逆転ゴールとなった2失点目では、左サイドからクロスボールが入ると、槙野智章(浦和)に競り勝ったパクにヘディングシュートをねじ込まれた。 ハリル監督も「2メートルくらいある選手が2つの決定的なプレーで試合を決定づけた」と、殊勲の北朝鮮FWの活躍をたたえた。 メンバー発表の会見で、選手たちには「野心を見せてほしい」と強調していた指揮官。その点についても「しっかり(野心を)見せたと思う」と振り返るが、「フィジカル的な問題で制限されてしまった。選手はすごく疲れていたのでフィジカル的な忍耐ができなかった」と、準備不足だったことも認めている。 連覇を狙う今大会、3試合の短期決戦を戦う上で、日本にとって手痛い敗戦となった。中2日で迎える宿敵・韓国との一戦で、意地を見せることはできるだろうか。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images