63億円はバーゲンセール ロジャース監督がベンテケに太鼓判
ロジャース悲願のタイトル獲得へ
プレミアリーグのリバプールは今夏、アストン・ビラからFWクリスティアン・ベンテケを3250万ポンド(約63億円)で獲得した。この移籍はリバプールからマンチェスター・シティへ渡ったFWラヒーム・スターリングの4900万ポンド(約95億円)に次ぐ、英国内2番目の高額移籍となっている。ブレンダン・ロジャース監督は、新加入のベルギー代表FWはその金額がいずれバーゲン価格に感じられるほどの活躍を披露すると確信しているようだ。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じた。
ベンテケは身長190センチと恵まれた体格を生かし、屈強なDFの揃うプレミアリーグでも得点を量産。アキレス腱断裂の重傷を負い、半年以上の欠場があったにも関わらず、アストン・ビラでの3シーズンでは常に2桁得点を記録し、通算49得点をマークした。
ロジャース監督もチームの新エース候補について「この3年間彼を見てきた。彼の推進力や強さだけでなく、総合的なフットボーラーとしての能力の高さをチェックしていた」と、以前から獲得を熱望していたことを明かしている。
昨季はバルセロナへと去ったFWルイス・スアレスの穴埋めにマリオ・バロテッリ、リッキー・ランバートといったストライカーを獲得したのの、不足感は否めなかった。その結果、リーグタイトルにあと一歩と迫った一昨季から一転し、リーグ戦は6位に終わった。若きエースだったスターリングも退団し、攻撃陣の補強はこの夏の大きな課題となっていた。その上でキーマンとなりそうなベンテケの実力について、北アイルランド人指揮官は手放しで賞賛する。
「彼は高いボールを処理するだけでなく、強さを生かしてボールをキープできる。彼は予測できないような試合でもチームの助けとなってくれるだろう。彼はどんなプレーにも対応できる。カウンターもできるし、クロスに合わせることができるのも分かっている。ボックス内で存在感を発揮できる選手を獲得できた。彼がエリア内でボールをキープしてくれることで、周りの選手も得点を決めることができるだろう」
24歳とまだ若いベンテケ獲得には約63億円を費やした。それでもロジャースは「クラブにとっては、バーゲン価格だった証明してくれる」と、選手の活躍に太鼓判を押した。リバプールで4年目のシーズンを迎えるロジャース監督だが、いまだタイトルには縁がない。充実の補強を進める今季こそ悲願のタイトルを手に入れたいところだろう。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images