ミラン本田、拭えないリストラの可能性 アピールも残留確定せず
残留確定に近づくも…
ACミランの日本代表FW本田圭佑がPK戦の死闘の末に敗れた30日のインターナショナル・チャンピオンズカップのレアル・マドリード戦で先発2トップと後半から出場したが、いまだに今季残留を確定できていないと地元メディアは報じている。イタリアの移籍情報サイト「トゥットメルカートウェブ」が「ミラン、9人のFW。ただしシャツは3枚、人員削減が必要」と報じている。
特集では今オフのミランの補強を高く評価。セビージャからコロンビア代表FWカルロス・バッカ、シャフタールからブラジル代表FWルイス・アドリアーノを獲得したが、この2人が今季の先発2トップという揺るぎない評価を手にしている。
記事では「ミランの移籍はミランにふさわしい。順位を上げるために、多くのレベルの高い選手を獲得した。しかし獲得すれば、今度は放出しなければならない。特に攻撃は9人もFWがいる。だが、3人しかプレーできない。4-3-1-2、4-3-3システムでもだ」と報じている。
この9人のうち、残留がすでに確約されている選手が4人だけいるという。記事では「カルロス・バッカ、ルイス・アドリアーノ、ジェレミー・メネズはアンタッチャブル。アトレティコ・マドリーからレンタル移籍しているアレッシオ・チェルチも同様。他の選手たちは状況が違う。リコンファーム(最終確定)してもらわなければならない」と報じられている。
先発2トップに加え昨季16得点でチーム得点王のエースであるメネズ、そしてイタリア代表チェルチは不可侵な立場を確保しているという。背番号「10」を背負う本田は残念ながらこの領域に達していない。
だが、近い位置には存在するという。「リコンファームにより近いのが本田圭佑。ニアングとスソ」と残留決定に近づきながらも「しかしオファーがあれば、価値を図らなければならない」と指摘。フランス人アタッカーとスペインの若き司令塔とほぼ同じカテゴリーとされている。残留確定に近づいているが、クラブ側は正式オファーが届いた場合、売却の検討は進めるという。
リストラが確定しているのは2人存在する。「確実に放出されるのはアレッサンドロ・マトリ、シモーネベルディ。彼らの未来はミラネッロから遠い」と指摘されている。
背番号「10」は自分の本職といえるトップ下でのプレーに手応えを口にしているが、地元メディアはレアル戦で厳しい評価を与えている。そして、いまだに残留が100パーセント確定していない。挑戦者としての立場の続く本田だが、シニシャ・ミハイロビッチ監督へのアピールを粛々と続けていくしかない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images