チャレンジなでしこ、東アジア杯初戦で守備陣崩壊 4失点で北朝鮮に完敗
チャレンジなでしこ始動
なでしこジャパンは1日、中国・武漢で東アジアカップ北朝鮮戦を戦い、2-4で初戦を落とした。前半22分にPKを与えるピンチを迎えたが、GK山根恵里奈(千葉)が好セーブでしのいだ。しかし、36分にセットプレーから先制ゴールを許し、0-1でハーフタイムを迎えた。だが、後半は守備陣が崩壊。大量失点で黒星スタートとなった。
佐々木則夫監督が「チャレンジなでしこ」と命名したフレッシュな顔ぶれがそろったメンバーの中で、スタメンには先日の女子ワールドカップカナダ大会を戦ったメンバーから5人が名を連ねた。宮間あや(岡山湯郷)からキャプテンマークを受け継いだ川村優理(仙台)と代表経験豊富な上尾野辺めぐみ(新潟)がダブルボランチで出場。チームでは攻撃的なポジションを務める京川舞(INAC)が、右サイドバックとして起用された。指揮官は各ポジションで、W杯メンバーと代表経験の少ない選手を組み合わせる形で初戦のピッチに選手たちを送り出した。
試合開始から積極的なプレーを見せるなでしこイレブンは、右サイドハーフの増矢理花と京川のINACコンビが攻撃的な姿勢を見せた。左サイドからも8分に杉田亜未(伊賀)が飛び込んで決定機を演出したが、シュートはしっかりとミートせずにGKにキャッチされた。高温多湿な環境下でも、両チームともにプレスを掛け合う姿勢を見せたことで、オープンなゲームが展開されていく。
15分が経過したころから、なでしこの中盤で細かいパスミスが目立ち始める。22分に、大ピンチを迎えた。ハーフライン付近でボールを失ったところからカウンターを受け、必死で戻った京川が滑り込むと、主審はPKスポットを指さした。
しかし、ここでW杯メンバーのGK山根がチームを救った。北朝鮮MFキム・オンジュがゴール右を狙ったキックを、完全に読み切ってセーブ。なでしこは先制点を与える大ピンチをしのいだ。
北朝鮮に押し込まれる展開が目立つ中、佐々木監督は30分を前に上尾野辺と杉田のポジションをチェンジした。しかし、流れはなかなか好転しない。すると36分、日本の左サイド45度付近でフリーキックを与えると、北朝鮮DFユン・ソンミのキックに中央でMFリ・イェキョンに合わせられ、先制を許してしまった。反撃に出たい日本だが、思うようにパスをつなぐことができずに苦戦。同42分に高良亮子(INAC)が上げたクロスに有町紗央里(仙台)が飛び込み、そのままボールがゴールマウスを襲ったが、北朝鮮GKに弾きだされ、0-1でハーフタイムを迎えた。