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「いくら使わせてくれる?」 過去10年で補強費1200億円以上を投じた監督とは?
名将の証し
5位と6位にはプレミア勢が続く。マンチェスター・ユナイテッドを長く率いたアレックス・ファーガソン元監督と、アーセナルのアーセン・ベンゲル監督だ。この両名が費やした金額は、この10年間でクラブが費やした金額と、ほぼ同義であると言えるだろう。金額的な差はわずかだが、ファーガソンのタイトル14個に対してベンゲルは4と大きな差がついている。
7位が、現バイエルン・ミュンヘン監督のペップ・グアルディオラ。特筆すべきはその19個というタイトルの数だ。しかも、06年までは現役選手としてプレーし、監督としてのキャリアを始めたのは08年から。その後、古巣バルセロナで黄金期を築いた功績が数字に表れている。一方で、下部組織で育った選手を引き上げて活躍させているという印象が持たれているバルセロナだが、それなりに補強費を使っているということがランクインによって証明された。
以下、8位に現アトレチコ・マドリード監督のディエゴ・シメオネ、9位に現マンU監督のルイス・ファン・ハール、10位に前ドルトムント監督のユルゲン・クロップと続く。しかし、今夏の移籍市場でマンUは超巨額予算を組んで話題を集めているだけに、数年後に同じランキングを作成すればファン・ハール監督は一気に順位を上げるかもしれない。
当然、ビッグクラブを率いている監督がランキングにずらりと並んだ。ここ10年、仕事を切らさずに大きなクラブを率いた名将の証しでもある。途中解任やシーズン途中での就任が続けば、移籍市場が開いている期間の金額が加算されないということになるからだ。そして、ランキングを眺めれば、ビッグマネーが飛び交う欧州サッカー移籍市場の巨大さが感じられるだろう。
以下、トップ10ランキング
1位 ジョゼ・モウリーニョ 9億300万ユーロ(約1219億円) タイトル16回
2位 カルロ・アンチェロッティ 8億8100万ユーロ(約1189億円) タイトル12回
3位 ロベルト・マンチーニ 6億6700万ユーロ(約900億円) タイトル7回
4位 マヌエル・ペジェグリーニ 6億4500万ユーロ(約870億円) タイトル2回
5位 アレックス・ファーガソン 4億6500万ユーロ(約628億円) タイトル14回
6位 アーセン・ベンゲル 4億2800万ユーロ(約578億円) タイトル4回
7位 ペップ・グアルディオラ 3億9100万ユーロ(約528億円) タイトル19回
8位 ディエゴ・シメオネ 2億4600万ユーロ(約332億円) タイトル6回
9位 ルイス・ファン・ハール 2億4000万ユーロ(約324億円) タイトル3回
10位 ユルゲン・クロップ 1億8100万ユーロ(約244億円) タイトル6回
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images