覚醒への序章―― ヤングなでしこGKスタンボー華、U-20W杯で見えた“新たな世界”
「波に乗れたのはアメリカ戦。勝ちたい思いがしっかりしていれば、ゴールは守れる」
――自分の中で最も印象深いのはどの試合ですか?
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「波に乗れたのは(グループリーグ初戦の)アメリカ戦ですね。日本で全く試合に出られず、なおかつ緊張もしているなかで無失点に抑えて、(林)穂之香の素晴らしいゴールで勝てたからこそ、こうやって難しい相手に勝利していけたのかな、と。勝ちたい、守りたいという思いがしっかりしていれば、これだけゴールは守れるんだと改めて感じた試合でした」
――グループリーグ第3戦パラグアイ戦でのPKストップも見事でした。
「自分たちが4点を取って勝たないといけない試合だったので、1点でも取られたくありませんでした。PKを献上してしまいましたけど、それはDFが体を張って守った結果。だからこそ、GKも体を張って守らないといけない。自分は失点しちゃいけないんだ、という強い気持ちが実を結んだのでPKを止められて良かったです」
――昨年のU-19アジア女子選手権では、GK鈴木あぐり選手(マイナビベガルタ仙台レディース)と出番を分け合いました。今大会もグループリーグ第2戦のスペイン戦はベンチスタートに回り、当時の悔しさが蘇ってきたのでは?
「悔しさより、自分の不甲斐なさですね。アジアで出られなかった時はもちろん悔しかったし、自分に足りないことが多すぎて悩んだこともありました。でも、なんで自分じゃないんだ……という考えにはならなかったし、実力不足で申し訳ないな、と。だから、アジア選手権が終わってU-20W杯が始まる8月までは、いろいろな人に支えてもらいながら頑張ってきました。特に、INACの先輩GKには感謝しています。(武仲)麗依さん、(福元)美穂さんともタイプが違って、自分もまた二人とは違う。学べることはたくさんあって、プレーの良いところを少しでも盗もうとしたから、この1年で成長できたと思います。優勝という結果で少しでも恩返しができたなら嬉しいですね」