なでしこ新キャプテンの実像 継承される“宮間イズム”
人生初の大役に意欲
なでしこジャパンは31日、東アジアカップが開催される中国・武漢で初戦の北朝鮮戦に向けた前日トレーニングを終えた。今大会でキャプテンに任命された川村優理(仙台)は、あらためてこの大会に懸ける強い気持ちを語った。
記者会見の席上で、佐々木監督は「ワールドカップでもプレーの質も本当にいい。あの環境の中で非常に成長していたし、選手からの信頼もある。僕が判断してお願いしました。まずはこの大会で、ぜひキャプテンとしていい経験をしてほしい。新たな役割を含めて成長してもらいたい」と、大きな期待を込めての任命だったことを明かしている。川村自身は「キャプテンという立場を選手としてやるのは初めてだが、頑張りたい」と答えた。それを聞いた佐々木監督が「おまえ、キャプテン初めてなの? 知らなかった」と応じて会見場は爆笑に包まれたが、それだけ普段のプレーや振る舞いにキャプテンにふさわしいものが感じられたということの証明だ。
それでも、すでにチームメートからは信頼の置けるキャプテンだと認識されている。今大会で久々のフル代表入りとなった若手FW田中美南(日テレ)は、「(川村)優理さんは、普段は結構面白い感じなんですけど、サッカーの時はしっかりしていてすごく頼りがいがあります。ムードメーカー的なところもあります」と、川村がチームの中心になってまとまっていると語る。新潟と千葉で長年一緒にプレーしてきたFW菅澤優衣香(千葉)も、「優理は頼りがいのある選手だから大丈夫。チーム全体をまとめるリーダーシップを持っている」と、その存在感に太鼓判を押している。
川村自身は「キャプテンということを意識せずに、みんなと協力し合っていい大会を迎えられたら」と控えめの言葉を残した。しかし、そこから続く言葉はチームリーダーの立場にふさわしいものだった。