PK戦両軍22人の死闘の末、レアルがミラン撃破 国際チャンピオンズ杯優勝
PK戦4人目で無難に成功!
後半開始からレアルは5人、ミランは7人を交代。レアルはGKにエスパニョールから新加入のキコ・カシージャを投入し、最終ラインにセルヒオ・ラモス、ボランチにトニ・クロースを入れた。前線では右サイドにイスコ、トップにはヘセが入った。一方、ミランはセンターバックにメクセスとサパタを投入し、デ・ヨンクの両脇をモントリーボとホセ・マウリにチェンジ。前線3人はトップ下に本田、2トップにルイス・アドリアーノとカルロス・バッカと総入れ替えになった。
ミランはモントリーボと本田がパスをつないで組み立てに入り、前半とは一転し、ビルドアップができる状況になった。本田はコーナーキックのキッカーも務め、後半16分には右CKからの二次攻撃から、正確なクロスをファーサイドのサパタに合わせ、落としたボールをバッカが難易度の高いボレーで狙うというチャンスを演出したが、シュートはGKカシージャの鋭い反応に弾かれた。
レアルもカウンター攻撃のギアを1段階上げ、ミランの最終ラインにプレッシャーを掛けていく。そして同18分、レアルは決定機を迎えた。ヘセの折り返しをゴール前正面でフリーにったイスコが右足ボレーで狙ったが、シュートは大きく枠を超えていった。
後半25分過ぎに、両チームは一斉に交代を実行。レアルは5人を交代させ、MFハメス・ロドリゲスもロナウドに代わり登場した。ミランも3人を交代させ、GKにイタリアで「ブッフォン2世」との呼び声も高い16歳のジャンルイジ・ドンナルンマをピッチに送り込んだ。
個人能力に優れるレアルがボールを支配しながら、ミランがバッカを中心としたカウンターを狙うという展開が続いた。そして、0-0のまま試合は終了。PK戦に突入した。PK戦では両軍の全選手成功する中、3人目のバッカが痛恨のミス。本田は4人目のキッカーで登場。GKの動きを見切り、ゴール左に成功させた。成功すれば優勝の決まる場面で、レアル5番目のキッカー、クロースはセーブされた。5人目で決着が付かず、PK戦も“延長”に突入した。両軍11人目のキッカーとなったミランGKドンナルンマがPKを失敗。レアルが劇的な幕切れで、インターナショナル・チャンピオンズ杯中国ラウンド優勝を果たした。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images