“新生”韓国代表の初陣メンバーに母国メディア疑問符 「国内選手は徹底的に排除」

大韓サッカー協会が、9月に行われる国際親善試合の韓国代表24人を発表した(写真はW杯の対ドイツ戦)【写真:Getty Images】
大韓サッカー協会が、9月に行われる国際親善試合の韓国代表24人を発表した(写真はW杯の対ドイツ戦)【写真:Getty Images】

コスタリカ戦、チリ戦に向けベント新監督が24選手を招集

 大韓サッカー協会が、9月7日(コスタリカ戦)と11日(チリ戦)に行われる国際親善試合の韓国代表24人を発表した。

 スポーツ・芸能総合サイト「OSEN」は「招集メンバーはロシア・ワールドカップ(W杯)に出場した選手を主軸に、ジャカルタ・アジア大会と海外リーグで活躍している選手が含まれた。W杯に出場した選手中、17人が選ばれ、アジア大会代表からも選出された」と説明。GKの3人はJリーグからキム・スンギュ(ヴィッセル神戸)とキム・ジンヒョン(セレッソ大阪)、そしてロシアW杯で活躍したチョ・ヒョヌ(大邱FC)となった。

 DFにはチョン・スンヒョン(鹿島アントラーズ)、キム・ヨングォン(広州恒大)、MFにはキ・ソンヨン(ニューキャッスル)、チャン・ヒョンス(FC東京)、今季神戸でプレーしていたチョン・ウヨン(アル・サッド)、FWにはアジア大会で活躍中のファン・ウィジョ(ガンバ大阪)、ソン・フンミン(トットナム)など、日本でも馴染みの顔ぶれが多く選出された。

 特に同サイトは「最も目を引いたのはアジア大会で活躍中のFWファン・ウィジョ(ガンバ大阪)、MFファン・インボム(牙山ムグンファ)、DFキム・ムンファン(釜山アイパーク)の3人だ」と伝えた。

 ファン・ウィジョは昨年10月のモロッコ戦以降、11カ月ぶりのA代表復帰。ファン・インボムとキム・ムンファンはA代表初選出となったが、同サイトは「国内最高リーグのKリーグ1部で注目されている選手は徹底的に排除された」と伝え、国内軽視の選手選考に疑問を呈している。

 新たに就任したパウロ・ベント監督は、招集したメンバーでチリとコスタリカを相手にどのような采配を見せるのか。韓国と同様、日本代表もチリとコスタリカと対戦するため、何かと比較されがちな2連戦となることが予想されるだけに、新体制初陣とはいえ内容と結果が求められる試合になりそうだ。

 発表された招集メンバーは以下のとおり。

■9月7日コスタリカ戦、11日チリ戦の韓国代表招集メンバー(24人)

GK
キム・スンギュ(ヴィッセル神戸)
キム・ジンヒョン(セレッソ大阪)
チョ・ヒョヌ(大邱FC)

DF
キム・ミンジェ(全北現代)
イ・ヨン(全北現代)
ユン・ソギョン(FCソウル)
ホン・チョル(尚州尚武)
ユン・ヨンソン(城南FC)
キム・ムンファン(釜山アイパーク)
キム・ヨングォン(広州恒大)
チョン・スンヒョン(鹿島アントラーズ)

MF
チュ・セジョン(牙山ムグンファ)
ファン・インボム(牙山ムグンファ)
キ・ソンヨン(ニューカッスル)
チャン・ヒョンス(FC東京)
チョン・ウヨン(アル・サッド)
イ・ジェソン(ホルシュタイン・キール)
ナム・テヒ(アル・ドゥハイル)

FW
ムン・ソンミン(仁川ユナイテッド)
ソン・フンミン(トットナム)
ファン・ヒチャン(ザルツブルク)
チ・ドンウォン(アウクスブルク)
ファン・ウィジョ(ガンバ大阪)
イ・スンウ(ヴェローナ)

※チャン・ヒョンスは今回MF登録

(金 明昱 / Myung-wook Kim)

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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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