U-21日本代表内の「“実力差”こそ何よりの収穫」 英記者が見たアジア大会初黒星の意味
主力温存での敗戦は森保監督にとって“大災害”ではない
ベトナムもしぶとさを見せつけた。自陣に引きながらも前半の45分間は日本を圧倒した。森保のチームがボール支配力を示していたにもかかわらずだ。日本の最終ラインにハイプレッシャーをかけるパク・ハンセオ監督の戦術により、ベトナムはシュート本数と枠内シュートで上回った。
ベトナムの訓練された守備が頑強だった。昨年パク・ハンセオ監督が就任後、ベトナムのチームカラーとなったプレッシングの前に、日本の選手は突破口を見出せなかった。
主力を温存したうえでの0-1敗戦は、チームにとって“大災害”ではない。今回の変更で、未来にどの選手を頼りにすればいいのか、すぐに明らかになった。顕在化したのはサブとレギュラーの実力差。チーム作りの序盤においては、森保監督にとって何よりの収穫と言えるだろう。
[記者PROFILE]
マイケル・チャーチ。英「PA通信」のアジア支局長、AFC機関紙「フットボール・アジア」編集長を歴任。ワールドカップとアジアカップをそれぞれ6大会取材したスポーツジャーナリスト。かつては東京在住で、現在は香港に拠点を置き、アジアサッカーを20年間カバーしている。
(マイケル・チャーチ/Michael Church)
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マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。