“ターゲットマン”トーレスは鳥栖を救えるか 名ストライカーがJリーグで見せた「変化」

チームメイトたちは「真面目」と声を揃える

 この危機的状況に現れたのが、“神の子”と称され、アトレチコ・マドリードやリバプール、スペイン代表など世界トップレベルで活躍してきたトーレスだった。本人は身長186センチの高さと欧州で培ったフィジカルコンタクトの強さを、鳥栖の前線で生かせる自負があるという。

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「ゴールキックなどの場面では、長いボールが来れば、もちろん私がヘディングを競ればセカンドボールを拾える可能性が高い。それがチャンスにもつながるので、それは練習から取り組んでいます」

 チームもセカンドボールへの意識を高め、回収率を高めることができれば、攻撃機会もそれだけ増えていくはずだ。ただし、ターゲットマンとしてのプレーは、トーレス本来の姿ではない。これまではスピードと駆け引きで相手最終ラインの背後へ抜け出し、ゴールに迫るのが持ち味だった。

 しかし、鳥栖のチームメイトたちが声を揃えて「真面目」と語る性格の通り、Jリーグの舞台でチームのために戦い続ける“神の子”の泥くさい姿が今、目の前にある。その献身性が、少しずつチームの調子を上向きにしているのは見逃せない事実だろう。

(FOOTBALL ZONE編集部・城福達也 / Tatsuya Jofuku)



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