“ターゲットマン”トーレスは鳥栖を救えるか 名ストライカーがJリーグで見せた「変化」

サガン鳥栖FWトーレス【写真:Getty Images】
サガン鳥栖FWトーレス【写真:Getty Images】

後方からのロングボールをトーレスが競り、セカンドを狙う戦術を徹底

 元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスが加入したサガン鳥栖に、大きな変化が生まれている。期待の新助っ人は移籍後初ゴールこそお預けとなっているが、前線で攻守にわたって奮闘し直近3戦連続負けなし(2勝1分)に貢献。なかでも顕著なデータがある。ゴールマウスを守る元日本代表GK権田修一は、15日のJ1リーグ第22節川崎フロンターレ戦(0-0)後、その変化についてこう口にした。

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「基本的にはフェルナンド(トーレス)のところへボールを蹴り込むのが、チームとしてのやり方。彼は体の強さがあって、体を当ててボールを上手くこぼしてくれるので、チャンスにはなるのかなと思う」

 川崎戦では、8本あったゴールキックのうち、権田はトーレスをターゲットに6本を蹴り込んだ。権田→トーレスのパス数は直近の試合で明らかに増えているが、5日の第20節セレッソ大阪戦(1-0)では15本、11日の第21節浦和レッズ戦(1-0)でも19本とどちらもチーム最多(データ会社「Instat」参照)。この2試合は“ホットライン開通”の効果もあって、今季初の連勝を飾っている。

 長年、鳥栖には元日本代表FW豊田陽平という明確なターゲットが存在していた。しかし、今年1月に韓国の蔚山現代へ期限付き移籍(今夏に復帰)すると、今季前半戦は頼みの元コロンビア代表FWビクトル・イバルボも負傷離脱を繰り返し、前線でボールを収められずに苦戦。得点数(17)はリーグワーストで、一時は7連敗を喫するなど残留争いを強いられている。

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