「二人で掲げれば…」と口にしたゴディンの熱き思い　

　しかし、これを逆手にとってモチベーションに変えてみせたのが、今季からキャプテンマークを受け継いだゴディンだった。決勝のマルセイユ戦を控えたロッカールームで、ゴディンはガビに熱い思いをぶつけた。

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「ゴディンは私に言ったんだ。『トーレスと一緒にトロフィーを掲げてくれ。君はそれに値するじゃないか。二人で掲げれば、トロフィーの価値はより大きくなる』と、そう言ってくれたんだ」

　さらに、トーレスが全員の前に立って気持ちを込めたスピーチを行い、チームのボルテージは最高潮に達した。試合はアトレチコが3-0と快勝。先発フル出場したガビは、後半44分にダメ押しの3点目を決めて優勝に花を添え、試合後のセレモニーで二人のレジェンドは高々とトロフィーを掲げた。「どれも忘れられない思い出となった」とガビは振り返る。

　アトレチコの粋な男たちは、バルセロナやレアル・マドリードという二つのメガクラブと毎年激闘を演じ、近年の欧州カップ戦でも数々の栄光をつかんできた。その強さの秘訣は、まさに昨季EL決勝前のロッカールームに象徴されるような「団結力」なのかもしれない。