本田と長友の同時先発の今季初ミラノダービー ミランが1-0で勝利!

中国の親善試合で激突 トップ下本田と左サイド長友はともに好機演出

 ACミランFW本田圭佑とインテルDF長友佑都が25日、中国・深センで行われたインターナショナル・チャンピオンズカップ2015の中国ラウンド初戦のミラノダービーで今季初先発を果たし、日本人対決が実現した。試合はミランが1-0で勝利している。
  本田は4-3-1-2システムのトップ下、長友は控え選手で構成されたチームで4バックの左サイドバックを務めた。日本代表コンビは揃って本職のポジションで先発出場した。
 両チームともにチャンスを作ることが出来ない中、最初のシュートはミランが放った。11分、左サイドで得たFKから本田が左足でクロス。DFエリーが高さを活かしたヘディングで合わせるもシュートは枠を捉えることは出来なかった。続く13分には再び背番号「10」が好機を演出する。本田とのワンツーからニアングがペナルティエリア内に侵入し、左足でシュート。ここはインテルGKカリッソが好セーブを披露し、ピンチを防いでいる。
 酷暑の中国で給水タイムが空けた32分、ハーフライン付近で相手のパスカットした本田がドリブルで持ち上がると、エリア左に走りこんでいたニアングへラストパス。右足に持ち替えて放ったシュートはゴール上へと外れた。所々で芝が剥がれる、劣悪なピッチ環境の中、本田はドリブルやラストパスで再三チャンスに絡み、存在感をアピールしていた。
 36分にはインテルがカウンターでチャンス。エリア内に4人が駆け上がるも、MFデルガドが劣悪なピッチ状況からコントロールを誤り、シュートまで持ち込むことが出来なかった。
 38分、ミランに決定的チャンスが訪れる。右サイドからDFの裏にFWマトリが抜け出すと、GKと1対1に。しかし、マトリはシュートではなく、中央のニアングへのパスを選択。なんとか戻ったインテルDFに防がれてしまい、最大の決定機を逃した。
 一方、若手中心のメンバー構成となったインテルは効果的な攻めを見せられず、ゴールに迫ることが出来ない。長友も42分にはようやく得意の攻撃参加から左足クロスもこれは直接GKロペスへと渡ってしまい、シュートにはつながらなかった。
 前半アディショナルタイムにはインテルMFディ・マルコのシュートのこぼれ球をロンゴが蹴り込みネットを揺らしたが、これはオフサイドでノーゴールの判定。直後に前半終了のホイッスルが吹かれ、ミラン優勢のまま、スコアレスで前半を折り返しとなった。
 後半開始から、ミランは一気に7選手を入れ替えた。主将MFモントリーボや契約延長したDFメクセス、新戦力MFマウリらを投入した。前半攻撃陣を牽引していた本田もMFボナベントゥーラとの交代でピッチを後にしている。
 後半最初のチャンスはインテルに訪れた。5分に果敢にオーバーラップした長友が左サイドからエリア内に侵入すると、右足を一閃。これは後半からゴールマウスを守るアッビアーティがセーブしたが、インテル残留に向けてアピールしたい長友がゴールに迫る気迫のプレーを見せた。前半シュート1本に終わったインテルにとって、長友の一撃がこの試合最初の枠内シュートとなった。
 後半15分、インテルも選手を5選手を大幅入れ替え。この夏ミランと争奪戦を展開したフランス代表MFコンドグビアや昨季セリエ得点王FWイカルディ、MFエルナネス、MFブロゾビッチ、DFダンブロージオを投入。そして、ミランもこの夏注目の新戦力、コロンビア代表FWバッカとブラジル代表FWルイス・アドリアーノが投入され、期待の2トップはダービーでミランデビューを果たした。
 後半18分、ミランがスーパーゴールで均衡を破る。ボナベントゥーラの左CKをからペナルティエリアの外で待っていたメクセスがアクロバティックなジャンピングボレー。ゴール左隅に突き刺さる強烈な弾丸は、GKカリッソもただ見送ることしか出来ず、ミランがリードを奪った。
 インテルはさらに、後半30分、守備の要DFラノッキア、DFファン、MFコバチッチ、MFグアリン、FWパラシオと主力級の選手を投入。システムも3バックに変更し、反撃に出る中、長友も途中交代となっている。後半は何度も積極的な攻撃参加から何度かクロスボールを上げたものの、決定機に繋げることは出来なかった。 
 後半43分にはミランMFノチェリーノが危険なファウルで一発退場となるなど、白熱したミラノダービーはミランが1-0で勝利した。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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