8年前と同じ“混乱”が見られた初戦 今の日本に必要なのはいい意味での開き直り
ピッチ上で選手たちは“混乱”していた
昨日の試合で良くなかったのは、せっかくマイボールにしたのに、攻めに行くタイミングですぐにボールを失い過ぎていたことです。攻守の切り替えのところでボールを失ってしまうと、体力的にもしんどくなってきます。前線からのプレスはハマっていませんでしたが、もうちょっとパスをつなぐことができれば、あれほど後手に回らずに済んだのではないでしょうか。
先制したのに、うまくペースを握れず、後半に逆転されてしまう――。2006年のドイツW杯の初戦、オーストラリア戦と同じような試合展開です。あのときは、選手交代などでもピッチ上で混乱してしまって、自分たちが何をすべきなのか統一がとれませんでした。昨日の試合でも同じようなことがピッチ上であったようです。
とはいえ、一番の問題は2分間で2点をやられてしまったこと。特に、2点目はコートジボワールがロングボールを蹴ったときに、中盤の選手のプレスバック(後ろに下がって守備陣を助けるプレー)の動きを怠って、ボーッとしていました。かなり疲れはあったのだと思うのですが……。そこが足りなかったというのが、個人的には悔しいですね。
僕自身、ドイツW杯でオーストラリアに逆転負けを喫するという経験をしました。僕たちのときは1試合目のショックを引きずってしまったところがありました。
昨日の試合は結果的に内容的にもショックを受けるものだったと思います。でも、いい意味で開き直ってやることが大切です。まだW杯は終わっていないのですから。
【了】
宮本恒靖(Soccer Magazine ZONE特別編集長)●解説
※ワールドカップ期間中、サッカーマガジンゾーンウェブが記事内で扱うシーンやデータの一部はFIFAワールドカップ?公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』で確認できます。
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