なでしこ海外組トリオが地獄の自主トレ アメリカへのリベンジに燃える
石垣島で午前午後の二部練習を敢行
なでしこジャパンのFW大儀見優季(ヴォルフスブルク)、DF熊谷紗希(リヨン)、MF永里亜紗乃(ポツダム)の海外組トリオは7月22日、来年8月のリオデジャネイロ・オリンピックでの金メダル獲得を目指し、自主トレで訪れている石垣島でのキャンプ2日目に砂浜ダッシュなど地獄の二部練習を敢行した。
今月5日(日本時間6日)の女子ワールドカップカナダ大会決勝アメリカ戦で2-5の敗戦を喫したなでしこジャパン。劣勢を跳ね返しPK戦の末に優勝した2011年W杯ドイツ大会、猛攻を仕掛けながらも惜敗した12年ロンドン五輪に続く、世界大会3連続同一カードとなったアメリカ戦で、なでしこは圧倒された。
この悔しさをはねのけてアメリカとの差を縮めるため、3人は石垣島キャンプ2日目に体をいじめ抜いた。専属トレーナーの木場克己トレーナーの指導の下、午前と午後の二部練習を敢行した。
午前練習は関節をほぐすストレッチからスタート。特製ゴムチューブ、ファンクショナルマットを用いて体幹とバランスを鍛えるトレーニングを行うと、美しい波しぶきが上がるビーチに向かった。もちろん、海水浴が目的ではない。足場の悪い砂浜で裸足になり、負荷をかけながら足首とふくらはぎ、バランス、筋力を鍛えた。最後は砂浜で30メートルのダッシュを繰り返し、過酷なトレーニングはフィニッシュ。
午後には川平湾までアップダウンの激しい道を自転車で15キロ突き進んだ。臀部や内転筋を鍛えながら、心肺能力などを強化した。
「使っていない筋肉にしっかりと刺激を入れました。細かい筋肉を今後鍛えれば、7割までスムーズにコンディションは上がると思います」
体幹・体軸・バランスを強化する独自メソッド「コバトレ」を開発した木場トレーナーは順調な仕上がりに満足そうな表情だった。
なでしこの海外組トリオは所属チームがそれぞれ7月末に始動する。日々の修練をしっかりと積み重ねながら、打倒アメリカとリオでの金メダルを目指している。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images