「勇敢な決断」 トットナムのポチェッティーノ監督、“新戦力0人”に胸を張る理由は?
主力の流出を防ぎ、練習施設やスタジアムに投資することで「チームを維持する」
昨季プレミアリーグで3位と躍進したトットナムは、今夏の移籍市場でプレミアリーグ史上初となる「新戦力0人」という珍記録を樹立。新シーズンを不安視する声も聞こえるが、マウリシオ・ポチェッティーノ監督は「今夏は勇敢だった」と主張している。英紙「エクスプレス」が報じた。
プレミアリーグに夏のマーケット制度が導入された2003年以降、トットナムは史上初めて誰一人として新たな戦力を加えることがなかった。昨季終了後には、ポチェッティーノ監督がクラブに対して「勇敢さ」と「リスクを冒す」ように、と呼びかけていたが、今夏の移籍市場では大きな動きが見られなかった。
しかし、アルゼンチン人指揮官は自身の要求に対してクラブが違った形で行動したと信じているようだ。最後まで獲得を狙っていたアストン・ビラのMFジャック・グリーリッシュの移籍は実現しなかったが、「クラブの姿勢はとても勇敢であることを示している」と主張した。
「この夏を終えて、クラブに新しいトレーニング施設を建設することは大規模な投資だった。スタジアムの建設にも約10億ポンド(約1410億円)かかっているからね。もちろんサッカーに関わる人々にとって、トットナムが選手を獲得したり、売却しなかったりしたことを理解するのは難しいと思う。だけど、フットボールでは時に、違う行動を取る必要があるんだ。我々の決断は選手と契約しないことだった。そして我々はヨーロッパで唯一選手を獲得しなかったクラブとなった。サッカーの歴史や見方といったところで、それはたぶん良く見えるものではないかもしれない。だけどベストプレーヤーを守り、チームを維持するというのが我々の決定だ。それは勇敢な決断だよ」
結果が出なければ周りからの声は大きくなる一方だろう。だからこそ、ポチェッティーノ監督は昨季と同じメンバーで結果を出そうと燃えているようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)