フランス対ホンジュラス “グループ最強”フランスの憂鬱
正直なところ、フランスがここで勝ち点3を取りこぼす、ということは考え難い。戦力的にも経験的にもフランス優位は誰の目にも明らかだ、普通に考えれば。
ただ、フランスを不安にさせるデータがある。
1990年イタリア大会、94年アメリカ大会と2大会連続して欧州予選で敗退したフランス代表は、98年の自国開催からワールドカップという舞台に“復帰”するのだが、その復帰以降の成績がちょっと気になるはずだ。
98年は地元で初優勝を飾ったものの、2002年の日韓大会では初戦で初出場のセネガルに金星をプレゼントしたばかりか、デンマークにも敗れ、ウルグアイとの引き分けで得た勝ち点1のみで、グループリーグ敗退を喫している。
次の06年ドイツ大会では準優勝で復権したかに見えたが、10年の南アフリカ大会では初戦こそ古豪ウルグアイに引き分けたものの、メキシコ、南アフリカに破れ、またもや勝ち点1しか取れずに、大会を早々に去っている。
つまり、欧州では結果を出せるが、ちょっと海を渡るとすぐにバランスを崩してしまう“究極の内弁慶”であり、セネガル、南アフリカのような新興国に金星を大盤振る舞いしてしまうナイーブな国、なのだ。