ナカ伝説再び 中村俊輔のFK弾がスコットランドでも話題に

グラスゴーで愛される左足

 

 横浜FマリノスMF中村俊輔は、19日のアウェーG大阪戦で後半アディショナルタイムに2-2の同点に追いつく芸術的な直接FKを決めた。そして、かつてセルティックでリーグ3連覇の立役者となり、MVPにも選出されて、その名をとどろかせたスコットランドでも大きな話題を呼んでいてる。地元紙「スコッツマン」は「シュンスケ・ナカムラが試合終了間際にセンセーショナルな得点を決める」と報じている。
 1-2で迎えた後半アディショナルタイム、中村は黄金の左足をふり抜いた。相手GK東口は崩れ落ちるように見送り、ゴール左隅に突き刺さった一撃は欧州メディアでも紹介されたが、ス コットランドでもこう伝えられた。
「かつてのセルティックの人気者シュンスケ・ナカムラは37歳を迎えても、いまだに健在である。ガンバ大阪戦で試合終了の同点弾を決めた。マンチェスター・ユナイテッド戦で決めた“あのゴール”によって、グラスゴーの東側でいまだに崇拝されるミッドフィルダーは(相手選手の)壁を越える素晴らしいボールを曲げた。大阪のゴールを守った東口順昭は、ネットに突き刺さったボールをただ見ることしかできなかった」
 2006年シーズンの欧州チャンピオンズリーグ1次リーグのユナイテッド戦で決めた2本のゴールは、伝説となっている。中村自身超満員の観衆の声援と、拍手を浴び続けたセルティックパークを「聖地」と呼ぶほどだが、フープス(セルティック の愛称)のサポーターもチームを去って6年も経過した今でも背番号「25」をあがめているという。
 セルティックのピーター・ローウェルCEOは、中村にいつかグラスゴーに戻り、セルティックの一員として現役を引退することを熱望している。「ナカ」の愛称で知られた英雄の活躍はスコットランド、特にグラスゴーの人々の心に深く、深く刻まれている。彼らはもう一度、ファンタジスタが「緑と白」のユニホームに身を包むことを今も待ち望んでいるのかもしれない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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