シュート0本に終わったFW大迫 「一人ひとりの距離が遠く、重心の下がった戦いだった」
この日、指揮官が先発のピッチに送り出したのは、柿谷曜一朗でもなければ、大久保嘉人でもなかった。ポストワークを得意とする大迫を1トップで起用し、前線で時間をつくることを期待したのだろう。
だが、チーム全体の出足が重く、大迫は何度も前線で孤立する場面が目立った。また、自身もボールを収めきれない場面もあり、本調子からはほど遠い内容に終始してしまった。終わってみれば、シュート0本で後半22分に大久保と交代。試合後のその声からは悔しさがにじんだ。
「すべては勝てなかったことが悔しい。(個人的に)前半、ミスが重なってしまったところがある。一人ひとりの距離が遠かったし、重心の下がった戦い方だった」
指揮官が初戦で慎重な試合展開を意図したこともあったのだろう。しかし、大迫は「ひとつの意図だったけど、ちょっと下がりすぎた」と言い、結果的に追求してきた自分たちのサッカーをほとんど見せることができなかったことを悔いた。
守備にやや傾いたこの試合の犠牲になった一人と言えるかもしれない。ただし、自身は来季からドイツ1部のケルンへのステップアップも決まっている。ステップアップを目指すストライカーは、その本懐を遂げるため、初出場のW杯でゴールを目指し続けるだろう。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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