韓国女子MFイ・ミナが告白、SNSの姿と異なる“本当の自分” 「勝負への欲が強すぎて…」
【インタビュー Part4|INACでの新たな日々】見た目の印象と異なる負けず嫌いな性格 「試合中は顔に出ているはず」
今季からなでしこリーグ1部のINAC神戸レオネッサでプレーする韓国代表MFイ・ミナは、サッカーの実力もさることながら、“美人プレーヤー”としても注目を浴びている。実際に、彼女のかわいらしい私服姿が話題になったり、インスタグラムにアップした写真がインターネット上でニュースになることもある。
日本で人気を博した韓国女子アスリートといえば、プロゴルファーのイ・ボミだろう。サッカーファンには馴染みがない人も多いかもしれないが、2015、16年日本女子ゴルフツアーの賞金女王で、一時はイ・ボミを追う熱烈な男性ファンが“イボマー”と呼ばれるなど、社会現象にもなったほどだ。
そんな彼女の人気ぶりについて、イ・ミナは「私が日本に行くと言った時、周囲の人たちから、イ・ボミ選手の日本での人気ぶりについて、私も聞かされました」と笑う。つまり、イ・ミナが日本行きを決断した時から、“サッカー界のイ・ボミ”になりそうな雰囲気があったのだろう。
ただ、彼女自身はそうしたことに全く興味がなかった。
「私は日本にサッカーをしに来たわけですから、そうした人気という部分に関してはほとんど関心がありません(笑)。インスタグラムも、私が個人的に楽しんでいるものなんです。特に意識していることって本当にないんですよ」
サッカー選手として日本で成功することが最優先。なんのために海外挑戦を決心したのかを、イ・ミナは常に忘れていない。
あとはシーズンを通してコンスタントに試合に出場し、ゴールを量産してチームに貢献することが、イ・ミナの課題だ。
「日本に来た時からそうですが、常にゴールは決めなきゃいけないという気持ちでプレーしています。幼い時から勝負に対する欲があまりにも強すぎて(笑)。性格的には負けず嫌いなんです。見た目の印象とは違うようで、周りの人から驚かれることが多かったです。今ではそうした感情を表に出さないように努力しているところです(笑)。それでも試合中は、けっこう、顔に出ているはずです(笑)。サッカー選手なら、そういう負けず嫌いな気持ちは必要だと思います」
負けず嫌いだからこそ、早く結果が欲しい。日本で注目を浴びるなか、シーズン早々に足首の怪我の完治が遅れ、自分の思うようなプレーができずにいるのは、もどかしいに違いない。それでも一歩一歩、進んでいくしかない。
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。