長友が先制アシストも「左サイドからの2失点は自分も悔しい」 残り2戦に「後がない」と背水の覚悟を見せる
自身が守る左サイドから崩される
しかし、日本は後半、立て続けに長友のいる左サイドからクロスを放り込まれて2失点し、逆転を許してしまう。初戦を落とした試合直後、長友の口を突いて出たのは、アシストの喜びなどどこにもなく反省の言葉ばかりだった。
「1点取りましたが、正直、良い試合の入り方ができなかった。ラインも全体的に低く、相手にボールを回されて、走らされて消耗させられた。試合前、前線から相手のDFラインをはめていくことを話してやっていたけど、相手のボランチ2枚がセンターバックのところに降りて、かなりボール回しを積極的にやってきたので、なかなかはまらなかった。(相手SBは)自分のように高い位置をとってきた。(香川)真司も引っ張り出されることが多く、最後に数的不利な状況もたくさんあった。相手のサッカーにはまったところがあった」
そして、長友がそこに続けたのは、イタリアへと渡って間もないころと変わらぬ同じ言葉だった。
「左サイドからの2失点は自分も悔しいし、ギリシャ戦に向けて修正しないといけない。そこで何度も数的不利を作られて、クロスを上げられた。そこの修正、僕が出るのか、真司を締めさせるのか、そこはちょっと話し合わないといけない。ネガティブに下を向いていても状況は変わらない。次のギリシャ戦に向けてやるだけ。後がないんで。やるしかないんで」
逆境に立たされた男は、再び「Miliorare!」と叫んだ。次戦は、日本時間の20日、ナタウのエスタジオ・ダス・ドゥナスでギリシャとの一戦を迎える。下を向かず、ただ前を向く。「本物の長友佑都を見せる」。彼は、少しもそれを諦めていなかった。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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