新生「森保ジャパン」戦術考察 “選手ありき”のチーム作り、重用されてきた人材は?

タイプ的に森保ジャパンのCB候補と言える岩波拓也。浦和で出場機会を増やせれば有力な候補となる【写真:Getty Images】
タイプ的に森保ジャパンのCB候補と言える岩波拓也。浦和で出場機会を増やせれば有力な候補となる【写真:Getty Images】

3バックは岩波と遠藤のリオ五輪世代、板倉や中山の東京五輪世代に期待

 となると、3バックのストッパーにはDF吉田麻也(サウサンプトン)やDF槙野智章(浦和レッズ)ら、ベテランの名前がすぐに挙がる。ただ、彼らがカタールの主役になるのは、年齢的な観点で厳しいと見るべきだ。現在、29歳の塩谷がギリギリのラインになるかもしれない。

 ロシアW杯の代表に選出されたDF昌子源(鹿島アントラーズ)やDF植田直通(セルクル・ブルージュ)は力強さは申し分ないが、攻撃性は果たしてどうなのか。鹿島での彼らを見ていても、ビルドアップ能力は決して低くないだろう。ただ、彼らと同様に期待したいのは、リオデジャネイロ五輪代表のDF岩波拓也だ。

 今季、ヴィッセル神戸から浦和に移籍し、出場機会には恵まれていないが力は本物だ。186センチのサイズも足下の技術も魅力的だ。DF遠藤航のシント=トロイデン移籍によって今後は出場機会も増加するだろうし、そうなれば代表の有力候補となる。

 また、東京五輪世代からの抜擢があるとすればDF板倉滉か。ボランチもできる技術を備え、186センチとサイズもある。ベガルタ仙台で戦術能力を磨いていけば、十分に可能性もあるだろう。そしてもう一人、攻撃性という意味では札幌のDF福森晃斗にも注目したい。特にプレースキックの威力は強烈で、W杯を見てもセットプレーの重要性は増すばかりの現代サッカーを考えれば、得がたい人材だ。

 リベロについては、広島でパス成功率が90%を超えていた千葉和彦をずっと重用していた実績からも、ピルドアップ能力を求められる。戦術的な役割とすればボランチ、いわゆるアンカーと同じような仕事を要求されると見ていい。とすれば、第一候補は遠藤航だろう。前述の板倉も候補に挙がる。ボランチもできるという意味では、MF谷口彰悟(川崎フロンターレ)も有力だ。また、東京五輪世代で柏レイソルの主力を担うDF中山雄太も将来性が高い。

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