本田の先制弾も日本は逆転負け 主将の長谷部は「まだまだ未熟だったということ」

 4年前の南アフリカ大会に続き、本田圭佑(ACミラン)は左手を振り回して高らかに叫んだ。「W杯優勝」を公言するこの男は、やはり〝持っていた〟。

 前半16分、香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)が落としたボールを、長友佑都(インテル)が中央へと切り込む。すると、本田がゴール前でボールを呼び込む。28歳になったばかりの背番号「4」は、右足のワンタッチで前を向くと、左足を振り抜いた。相手GKを、その場に足止めする強烈な弾道のシュートは、激しくゴールネットを揺らした。

 しかし、試合は後半、高温多湿の環境下で消耗戦となっていく。徐々に、オープンな打ち合いになる。すると、同17分、ドログバ(ガラタサライ)の投入で一気に流れがコートジボワールへと傾いた。後半19分、右サイドバック(SB)のセルジュ・オリエール(トゥールーズ)のボールに、ウィルフリード・ボニー(スウォンジー)が飛び込む。頭で合わせたボールはそのままゴールへと吸い込まれた。同点。

 さらに、その2分後、再び右サイドのオリエールからのボールに、今度はジェルビーニョ(ASローマ)がニアで合わせて逆転を許してしまう。

 先制点を挙げながらも、日本の今大会初勝利は激しく打ち付けた雨と共に流れてしまった。試合直後、ザッケローニ監督は「スタートは良かったのだが、コートジボワールは非常にスピーディーだった。距離を保つことができず、プレッシャーをかけられなかった。我々がいままでやってきたサッカーではなかった。しっかりと分析して2戦勝ちたい」と前を向いた。

 一方で、主将の長谷部は「自分たちのサッカーを表現できなかった。ただ2試合あるので、切り替えてやっていくしかない。まだまだ未熟だったということ。切り替えてやっていきたい。中4日、もう一度、一丸となってやっていきたい」と唇をかみ、次戦以降へと気持ちを切り替えた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

※ワールドカップ期間中、サッカーマガジンゾーンウェブが記事内で扱うシーンやデータの一部はFIFAワールドカップ?公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』で確認できます。
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