自身に起きたことは例外と捉える

「ブッフォンは37歳だけれど、ゴール前で楽しんでいるように私には見える。イケルはプレッシャーの中で最近プレーしていた。毎試合どれだけ偉大なGKなのか証明しなければいけないようだった。彼は常に楽しみなくプレーしていた。今、君はポルトに向かう。英雄のように歓迎されるだろう。素晴らしいことだ。ここを抜け出して、もっと感謝されることだろう。今年、僕にクラブで起きたことは例外的なことだと思っている。幸運だった。だが、イケルは今の彼と正反対の扱いにふさわしかった」

　バルセロナではレジェンドに相応しい壮大なセレモニーで送り出されたシャビ自身は幸運だと語る一方、レアルの英雄を遇する態度を手厳しく批判している。

「なぜ、みんなイケルに感謝できないんだ。彼と対戦することがどんなに緊張することか。個人的にはGK史上最も決定的な存在だ」。こう主張するシャビは、レアルでライバルとして対峙した守護神とスペイン代表で共闘した際の印象的なセーブの数々を挙げている。

「私はレアル・マドリードからの彼の移籍に深く悲しんでいる。ポルトという新しいステージで幸運を、我が友よ」

　シャビはレアルに対する怒りを静かに湛えながら、ポルトガルに向かったカシージャスの幸運を祈っていた。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images