湘南が体感した“世界のイニエスタ” 「独特」「凄い」と選手が明かしたポイントは?
一番の歓声は後半14分のイニエスタ登場シーン 秋野も感嘆「常に顔が上がっている」
7月22日に行われたJ1リーグ第17節のヴィッセル神戸対湘南ベルマーレ戦(0-3)、一番の歓声はキックオフでも、ゴールシーンでも、勝負が決した瞬間でもなく、後半14分にクリムゾンレッドの“新8番”がピッチに立った時だった。あるいは、後半16分過ぎに訪れたファーストタッチの瞬間だった。
「意識はあまりしていなかったですけど、会場の雰囲気が、ボールを持ったら歓声がすごかった」
湘南の生え抜きでU-19日本代表のMF齊藤未月がそう振り返ったように、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタの一挙手一投足はノエビアスタジアム神戸に集まった2万6000人を超える観客の視線を釘付けにし、アウェーチームをさらなる孤立へと追いやった。
今月18日に来日したばかりで、チームに合流して間もない。トップフォームでは当然ないが、それでもゴールを脅かすスルーパスを狙い、自らシュートも放つなど、幾度も歓声を誘った。
「ボールの持ち方はやはり独特。100%のコンディションではないにしても、なかなか飛び込めない持ち方をしていた」と、対峙したボランチのMF秋野央樹は言う。中高時代からバルセロナの試合を観ていたという湘南の背番号10は、特に印象に残った点を問われ、こう続けた。
「視野が広く、最後のところでラストパスを出せる選手。また、ドリブルをしながら常に顔が上がっている。ここから調子を上げ、(ルーカス・)ポドルスキ選手も入ってきて、脅威のチームになることは間違いない」
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