イングランド史上最高額での移籍が成立 その選手とは…

22歳の愛称は「ミニ・メッシ」

 この季節は、移籍市場による話題が非常に多く流れてくるが、当然イングランドも例外ではない。先日、そのイングランドで史上最高額での移籍が決定した選手がいるという。
 その選手は、フラン・カービーという名の22歳のFW。イングランド女子代表として、先日の女子ワールドカップカナダ大会にも出場していた選手だ。準決勝の日本戦での出番はなかったが、大会期間中は主にスーパーサブとして起用されていた。先発出場した1次リーグのメキシコ戦では2-1で勝利し、貴重な先制ゴールも決めている。イングランド国内ではファンの多い選手で、彼女のツイッターは16000人を 超えるフォロワー数を誇る。スピード豊かなドリブル突破が武器の彼女は、ボーイッシュな風貌も相まって国内で“ミニ・メッシ”の愛称で親しまれているという。このほど、2部リーグのリーディングFCからの移籍が決まった。
 8歳のころからリーディングFCの下部組織でプレーしていたカービーは、2012年にトップチームデビューして以来、40試合に出場して66ゴールという爆発的な得点力を見せている。そして、ライオネセス(イングランド女子代表の愛称)がW杯で3位に躍進したことで、女子サッカーにも注目が集まった。複数の1部リーグの強豪チームが彼女の獲得を狙い、入札が行われた。その金額は、最低4万ポンド(約760万円)から6万ポンド(約1150万円)に設定され、チェルシーが契約を勝ち取った。 最終的な入札金額は明かされていないが、この移籍金がイングランド女子サッカー史上で最高額なのだという
 厳しい待遇であることが、女子W杯中に報道されたイングランドの女子選手たちだが、その身分はプロサッカー選手である。そのため、それぞれに契約期間と年俸があり、移籍金も発生する。規模の大小の差はありこそすれ、男子サッカーと全く同じ原理で運営されている。先日来、なでしこジャパンのキャプテン・宮間あや(岡山湯郷)による「女子サッカーを文化に」という言葉が多くの場面で報道されている。このニュースは、イングランドにおけるサッカーが男女に関係ない一つの“文化”であることの証明なのかもしれない。

【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部● 文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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