エジルが独代表引退を発表 W杯前に政治的問題で批判集中「ユニフォームを着たいと思わない」
大会前にはトルコのエルドアン大統領と会い物議 W杯早期敗退の“戦犯”に…
ロシア・ワールドカップ(W杯)で史上初となるグループリーグ敗退の屈辱を味わったドイツ代表。連覇を狙ったチームの早期敗退によって、ひと際大きな批判を浴びたのがMFメスト・エジル(アーセナル)だった。そのエジルが「今後はもうドイツ代表でプレーすることはない」と事実上の代表引退を発表したと、英公共放送「BBC」が報じている。
エジルはドイツサッカー連盟(DFB)に対して、「もうドイツ代表チームのユニフォームを着たいとは思わない」と伝え、また今回のW杯で自らに批判が集中していることについても触れた。エジルに批判の矛先が向かったのは、自分のルーツであるトルコを前面に押し出した行動にあった。
W杯前、エジルは同じくトルコ系のMFイルカイ・ギュンドアン(マンチェスター・シティ)とともに、トルコのエルドアン大統領と会合の場を持ち、エルドアン陣営のAK党がその写真を発表した。ドイツではエルドアン大統領がトルコ国内で行った政治的弾圧が大きく非難されており、その大統領と面会した二人には批判的な視線が向けられることになった。
エジルが明かしたところによると、その後、本人と家族がメールや電話、SNSでの脅迫と“炎上”状態にあったという。それでもエルドアン大統領と会ったことについては、「もしそれがなければ、自分の先祖を見捨てたことになる」と発言している。
エジルは4年前のブラジルW杯でトップ下に君臨。ドイツに24年ぶりの世界王者をもたらす原動力となった。そのプレーメーカーが政治絡みの問題によりW杯の舞台で本領を発揮できず、代表からも去ることになってしまった。
(FOOTBALL ZONE編集部)
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