FIFAは、女子ワールドカップカナダ大会の大会最優秀ゴールにアメリカ代表MFカルリ・ロイドの超ロングシュートが一般投票で選出されたと発表した。準優勝のなでしこジャパンからは、MF阪口夢穂のゴールが3位に選ばれている。 日本との決勝前半16分、センターサークル付近から狙ったロイドのシュートは、GK海堀あゆみの頭上を越えてゴールへと吸い込まれた。なでしこジャパンにとっては、試合開始から立て続けに喫した4失点目であり、苦い記憶として残っているゴールだ。しかし、世界中のサッカーファンには、その距離とキックの正確性が大きな印象を与えた ようだ。 2位に選出されたのは、1次リーグの対メキシコ戦で生まれたコロンビア代表MFダニエラ・モントーヤのゴール。ペナルティーエリアのやや外側から右足で放たれたシュートは、ゴール左上を強襲。クロスバーに当たってゴールの中へと入った。 そして、なでしこジャパンから唯一ノミネートされていた決勝トーナメント1回戦オランダ戦で挙げたMF阪口のゴールは3位となった。大儀見優季のポストプレーから宮間あやへのヒールパス、岩渕真奈のスルーに阪口の正確な左足シュートという一連の攻撃全体が評価され、世界中の共感を呼んだと見られる。 こうした一般投票のベストゴールランキングは、強烈なシュートやアクロバティックなシュート、ドリブルからのゴールなど個人にフ ォーカスされたものが上位になる傾向が強い。だが、なでしこジャパンのチームワークによるゴールが3位に選ばれた。それだけ、「女性版バルセロナ」とも呼ばれた連動性のある攻撃がインパクトを与えたということだろう。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images